2007.10.31 Wednesday
「ドクターやってて、やっぱり良かった!」と思える幸せな瞬間
昨日急患でいらした5歳の幼稚園児。幼稚園内で転んであごを大きく切り来院。不思議なことに最初は他院に来院され麻酔だけは打たれている模様。たまたまお昼休みで予約の美容の患者さまで立て込んでおり、少々お待ちになっていただきましたが、お昼休みの美容の患者さまが全体的に早めに来られたため、午後の診療前には処置することができました。付き添いで来られたお母さまも泣かれていたので、「どうされたのですか?」とお聞きすると「本当は私は先生の所に連れて来たかったのですが、幼稚園の関係で某医院へ連れて行かれたのです。そうしたら息子があまりにも泣いて暴れたため、先生が激高し口にタオルを入れられたのです!あまりにもひどい行為に愕然として、麻酔までして頂いたのですが帰らせてもらいました!」と涙ながらにおっしゃりました。私的には「大体どこのクリニックか?」容易に想像できるのですが、まあそんなことはどうでも良いとしても、世の中いろいろな医療機関があるものです。この手の話は患者さまを通していろいろと耳にすることが多いのですが、私自身ももちろんそれをすべて鵜呑みにしているわけではありません。多くの患者さまは大抵自分の有利なようにお話をされるので、もちろんその過程を知らない私がどうこう言える立場でもありませんし、言う気もありません。ましてや私も他院ではどう言われているか知るすべもありません。ただ、言えることは「そう言われるドクターは大体決まっているのです。」。その手のドクターは、患者さまから他院の悪口めいたことを聞かれると水を得た魚のように「そうですよ!あそこは××ですよ!」と他院の悪口を言い出します。数年前に都筑区内の某先生が「若いドクターは平然と他のドクターや医療機関の悪口や批判をされる。「ドクター教育」がなってない!」なんて内部通達をされたことがありましたが、私と同世代のドクター同志では「「若いから、そうなんだ!」なんて勘違いもはなはだしいことで、徒弟制度や上下関係が最も厳しいドクターの社会らしいと言えばらしいのですが、そう言っているあなた達は何なんでしょうね!そんなことばかり言っているから、ますます患者さまが離れていくんですよ!」と盛り上がったことがありました。私自身も確かに他院でおかしな治療や施術を受けられた患者さまに出くわすことは時々あります。でも「それは間違っている!」だの「おかしい!」だの患者さまの面前で言い出せばその患者さまはますます不安な気持ちになられるでしょう。いろいろな患者さまのお話を聞くと今の時代でも「誰が「風邪」って、決めたわけ?・・・。」だとかろくすっぽ説明もされずに「これ飲んでおけば良いんですよ!」なんておっしゃられるドクターも多いようです。もちろん、患者さまの言いなりに「何でもOK!」も問題ありですが、時間の許す限りキッチリご説明をし、優しく診察や処置を施せば何も問題ないわけです。昨日急患でいらした5歳の幼稚園児とも幼稚園のお話をしながら、楽しく?処置を済ませることができました。最後は「先生、ありがとう!また来るね!」と言っていただき、そんな瞬間が「ドクターやってて、やっぱり良かった!」と思える幸せな瞬間で、「だからドクターはやめられない!」と思うドクターMでした。
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